「公正証書」で念には念を! 離婚協議書を実効力あるものにするために、「公正証書」を作成しておきましょう。
 離婚協議書は、それだけでは“私的な契約書”です。もちろん、書かれた内容について履行義務はあるのですが、離婚協議書そのものに、差し押さえなどの強制執行をする効力はありません。
 離婚協議書で合意した内容で、離婚後、最もトラブルになりやすいのが養育費の問題です。子どもの生活を支えるお金ですから、その支払いが止まってしまうと大変です。とくに子どもが幼い場合には、長期間の養育費の支払いを間違いなく受け取ることができるようにしておくことが必要です。
 そこで重要なのが、離婚協議書にまとめた内容を、「公正証書」にしておくことです。
 公正証書とは、公証人に作成してもらう書類のことです。

<公正証書を作ることのメリット>
離婚協議で合意したお金が支払われなくなったときに、裁判をすることなく、相手の給与や預貯金を差し押さえすることができる強制執行力をもっている。
公正証書の作成にあたっては、必ず「強制執行認諾約款」を記載しておくようにしましょう。そうすれば、金銭の支払いに関する債権について強制執行ができる債務名義として認められます。これは、強制執行力を持たない離婚協議書と大きく違うところです。離婚後の生活にとって、金銭面の問題を明確にしておくことは、大きな安心材料になります。ただし、公正証書の強制執行力は支払われるべきお金に限定されていて、家からの立ち退きなどを要求することはできません。
公正証書の作成には手数料が必要で、その金額は記載内容によって決まります。公正証書を作成するために費用がかかるとしても、離婚後に裁判を起こすために必要となる費用や時間に比べれば負担ははるかに小さいものです。持っていた公正証書を紛失してしまった場合でも、公証役場で20年以上保存されているため、再発行してもらうことができます。
公正証書を作成する際も、記載内容を万全なものにして、将来の安心につながるように、書類作成のプロである行政書士にご相談ください。