離婚時の合意事項1 「子どもの親権」「面接交渉権」 離婚届を受理してもらうためには、未成年の子どもの親権者を決めておくことが必要です。
 未成年の子どもいる場合には、その子の「親権者」を決めておかなければ、離婚届を受理してもらえません。
 親権者というのは、子どもが成人になるまで、子どもの法定代理人としての義務を負う人のことで、法律的には「身上監護権」と「財産管理権」とに分けられます。身上監護権は、子どもの世話や、しつけ・教育などの養育指導をする権限。財産管理権は、子どもが契約などの法律行為をする場合に代理で行ったり、子どもが勝手に契約をしてしまった場合などにそれを取り消すことができる権限です。

●子どもが15歳以上なら、父母のどちらが親権者となるかについて、子どもの意思が尊重されます。しかし、子どもが幼い場合には、母親が親権者になることが多いのが現状です。子どもが複数の場合は、それぞれに親権者を決めていきます。子どもが20歳以上であれば、親権者を決める必要はありません。

●話し合いで親権者が決まらない場合には、家庭裁判所による調停・審判になります。この場合に、親権者として認められる基準は「子どもの福祉」に置かれています。経済力がない場合や、離婚の原因を作った有責配偶者でも、「子どもの成育のために良い」と判断されれば親権者になることができます。

●親権者になると、それが戸籍に記載されます。離婚後に、親権者を変更したいと思っても、父母が話し合って決めただけでは変更できません。家庭裁判所に「親権者変更」の調停を申し立てて、調停を経て、初めて変更が認められることになります。親権者は親の都合で勝手に変更できるものではなく、あくまでも子どもの福祉が基準になっているからです。

●親権とは別に、「面接交渉権」についても合意しておく必要があります。面接交渉権は、親が子どもに会う権利です。法律上の定めはありませんが、判例や裁判所の実務でも認められている権利です。離婚して別々に暮らすことになっても、子どもへの親の愛情には変わりありません。月1回というようなあいまいな合意をしてしまったために、離婚後に父母の争いの原因になってしまう場合があります。会う時間や方法、宿泊は可能か、変更の場合の対処法などを詳しく決めておきたいものです。合意した内容は、離婚協議書や公正証書を作成して記録しておきましょう。