「調停離婚」でこじれた話を合意させる 当事者同士の話し合いが上手くいかないときは、調停離婚を申請しましょう。
 夫婦間での協議が進まない、離婚条件が折り合わない、などという場合には、「調停」という方法があり、家庭裁判所に調停を申請します。協議離婚であっても、子どもの親権や面接交渉権、財産分与や慰謝料についてなど、離婚条件が折り合わずに合意できない事項について、単独で調停を申請することもできます。また、最終的に裁判まで持ち込まれるようなケースであっても、すぐに裁判を起こすことはできません。まず、調停を申し立てて、離婚調停の場で話し合いが行われます。これは、調停前置主義と言われるものです。

●離婚調停の申し立てに必要なものは、離婚調停申立書(裁判所で入手できます)、夫婦の戸籍謄本1通、収入印紙900円分と郵便切手(総額2,000円程)で、必要書類が揃ったら、相手が居住している地域を管轄する家庭裁判所へ申し立てを行います。勤務地に近いなどの理由で居住地以外の家庭裁判所での調停を希望する場合は、夫婦の合意があれば申し立てを行うことができます。

●家庭裁判所に申し立てを行って、最初の調停期日が決定すると、通知が来ます。その期日に出頭できない場合は「期日変更の申請書」を提出して、調停期日を変更してもらいましょう。2回目以降は、調停の場で決めることになります。

●離婚調停は、家事審判官と調停委員(通常は男女各1名)が同席して、家庭裁判所の調停室で行われます。調停は非公開で行われ、調停委員を介して話を進めていきます。そのため、調停の場で夫婦が直接顔を会わせることはありません。1カ月に1回程度のペースで進められ、1回当たりに要する時間は30〜40分ほどです。しかし、調停が成立するまでは平均で半年ほどかかるので、時間も労力も必要であることを覚悟しなければなりません。

●調停の場で、担当の調停委員に任せるのが不安だと感じたときには、調停委員の変更を申し立てることができます。実際、調停委員と合わないというケースが意外に多くあります。離婚は今後の人生を左右する一大事だけに、遠慮せずに主張するようにしましょう。

●離婚調停によって合意ができれば調停成立となり、その内容が調停調書に記載されます。調停成立から10日以内に、調停を申し立てた側が、離婚届に調停調書の謄本と戸籍謄本を添えて市町村役場へ提出します。これが受理されて、調停離婚が成立します。

※離婚調停で合意ができない場合には、調停不成立となります。調停を取り下げて、その後は、裁判官の審判による「審判離婚」か、裁判による「裁判離婚」へと移っていきます。
調停離婚をした場合には、戸籍に調停離婚と記載されます。戸籍に記録が残るに抵抗がある人も多いと思います。調停を進めるなかで離婚の合意ができた場合は、その時点で調停を取り下げることができます。調停を取り下げれば、協議離婚となり、調停離婚という記録は残りません。協議離婚にこだわりたい。調停離婚したということに抵抗感のある方は、離婚の合意ができた時点で調停を取り下げることで協議離婚とできます。
離婚調停は、家庭裁判所に申し立てを行って進めるものではあっても、基本的には、夫婦の話し合いによって離婚に伴う問題を解決していこうとするものです。その点では、協議離婚の延長だと考えられます。離婚後のお互いの関係を含めて、話し合いで合意を得るのが最善の方法です。感情的なもつれが生じている場合でも、調停離婚で合意ができるように、お互いに歩み寄る努力をすることをおすすめします。